事務所通信(2024年) ー NEWS

12月 年の瀬に思う『笠地蔵』

 我が家の近くに青梅七福神巡りの寿郎堂を安置する聞修院というお寺があります。

山里に静かに佇む茅葺屋根の本堂は自然界に溶け込んで四季折々の風情があり、時を忘れ心落ちつける場所です。都道沿いの駐車場に車を停めて、小川に架かる橋を越えると山門があり、庭園の先の本堂正面へと向かうのですが、その小川に架かる橋の手前に、ご近所の方のお手製の赤い頭巾と前垂れを着けた穏やかな表情のお地蔵様が道伝いに並んでいます。そういえば、『笠地蔵』という昔話があったことを思い出し調べてみました。

あらすじは、―雪深い山奥に貧しい老夫婦が住んでいました。大晦日に食べ物が何もなくおじいさんは町へ行って笠を売って、何か食べ物を買おうと出かけましたが笠はひとつも売れません。仕方なく家に帰る途中、峠にさしかかると6体のお地蔵様が雪をかぶって立っていました。おじいさんはお地蔵様の頭の雪を払い、売れなかった笠を順番にかぶせてやりましたが、笠がひとつ足りません。おじいさんは自分がかぶっていた手拭いを外すと、「これで勘弁してください」と最後のお地蔵様にかぶせてやりました。家に着いてそのことを話すとおばあさんは「善いことをしましたね」とにっこり微笑みました。早々に床に就いた夜中、何処からかかけ声のような声がします。やがてドーンと大きな音がしたので何事かと思って外に出ると、そこには米俵や野菜や魚、小判の入った袋などがいくつも積んでありました。たくさんの足跡の先に目をやると、お地蔵様たちの姿がありました。老夫婦は感謝して、それからずっと幸せに暮らしました。―とありました。

 物資に恵まれていない環境の中でも優しい心を見失わなかったおじいさんとおばあさん。お二人のような豊かな心境には程遠かったこの一年ですが、その出来事の数々を除夜の鐘が遠く運び去ってくれたらと思う年の瀬です。


                                                                                     税理士法人日野総研    M・T

11月 陶芸体験

 皆さんは陶芸体験をされたことはありますか。

  私は先日、学生時代にお世話になった先生と九段下駅近くにある陶芸工房で「電動ろくろ」体験をしてきました。幼い頃に「手びねり」でお茶碗と箸置きを作ったことがありましたが、せっかくなら初めての事に挑戦しようということで「電動ろくろ」で湯飲みと平皿を一つずつ作りました。

  私の中で「電動ろくろ」といえば失敗すると勢いよく粘土が遠くに飛んでいってしまうイメージが強く不安もありましたが、回転速度も初心者向けの遅めのもので作ったので最後まで飛ばしてしまうことなく完成させることができました。工房の方がお手本でやっている時はとても簡単そうに見えるのですが、実際に自分が粘土に触れてみるとなかなか伸びなかったり、厚みが均等にならなかったり、とても難しかったです。私が体験したプランは1時間30分で2~3つ作るものでしたが、陶芸家の方々は厚みなどを何度も調整する事なく一度できめ、一つの物を数分で完成させてしまうのだそうです。お手本のようにはいきませんでしたが、目の前の粘土に向き合い、指先の感覚に集中する時間はとても良い体験になりました。

 陶芸は「粘土に触れるとき」、「焼き上がったとき」、「使うとき」と何度も楽しめこんなにも魅力があるものだと知りませんでしたが、今回の体験ではまってしまいました。焼き上がって手元に届くのがとても待ち遠しいです。


                                                                                    税理士法人日野総研  A・M

10月 最後の音楽祭

 娘が通っている中学校では、毎年10月に音楽祭が行われています。この音楽祭では各クラスが学年の課題曲とクラスの選択曲の2曲を合唱するのと、吹奏楽部の演奏があります。

 昨年までコロナ禍で他の学年の合唱を聴くことが出来ませんでしたが、娘の話だと三年生の合唱は迫力だけでなくハーモニーも美しく、指揮者・伴奏者もとても素晴らしかったそうです。

 この音楽祭を通して子供たちは様々な事を体験し学んでいるようです。クラス全員の気持ちを合わせる事の難しさや、昨年はこの時期にインフルエンザが流行したため、学級閉鎖で練習が出来なかったり本番に出演できる人数が少ないクラスもありました。そんな障害を乗り越えようと、それぞれに何が出来るのか考え最後まで諦めずに努力する事、そして一人一人の大切さに気付けたことです。最初から最後まで問題なく順調に進むのが望ましいですが、問題が起こった時に、どう考えどう行動するか学べた貴重な体験をさせてもらえたのではないでしょうか。

 今年は最高学年となる娘のクラスの合唱がどういったものになるのか、そして吹奏楽部としても音楽祭での最後の演奏が今からとても楽しみです。思い切り楽しんで素敵な思い出を作ってほしいと思っています。



税理士法人日野総研  Y・W

9月 「なんかいいな」を探して

 この数年の個人的な変化として、美術作品に興味を持つようになりました。

 私の部屋には、1枚の絵が飾ってあります。画家として活動していた、友人の作品です。

 地元にいたときの友人で、彼とは年が40近く離れていましたが、いつも流行の音楽やドラマについて教えてくれる方でした。

 彼はあまり自分の作品について語ることがなかったのですが、ある時自らの作品がプリントされたポストカードをくれました。全体的に暗くて奥深い色調の、多数の線で区切られた空間が描かれた長方形。派手さよりも細部までに目を運びたくなる繊細さに、視線が釘付けになりました。上手い感想が見当たらず「なんかいいですね。」といった私に、描く人にとってはそれが一番の感想だよ、と言っていた姿が脳裏に焼き付いています。当時高校生だった自分は、お給料をもらうようになったら作品を買います!と約束しました。

 持病の関係で友人はその後この世を去りましたが、数年がたち社会に出たとき、約束通り絵を購入することができました。多数の線で区切られた、橙色を基調とした空間の抽象画です。ポストカードの絵と似た描き方をしつつ、配色は対照的に豪快で明るく彩られていました。

 暗い気分になった時も、その絵を見るといつも後押しされている気持ちになります。それから時折美術館にも足を運ぶようになりましたが、その度に「なんかいいな」と思える作品に出会えることが楽しみとなっています。何気ない日常生活の中でも、ふと心が動いた瞬間を大切にしていけたらと思う今日この頃です。


                                                                                   税理士法人日野総研  Y・K

8月 「2024パリ五輪」

 いよいよ4年に一度の祭典、オリンピックがフランスのパリで開催されます。パリでの夏季五輪の開催は1924年以来、実に100年ぶりとなるそうです。前回の東京大会がコロナ過でほとんどの会場が無観客となる異例の形で行われ、開催が1年延期されたことから、オリンピック史上初めて3年の間隔での開催となります。

 今回のパリ五輪では、これまでの大会の中で最もサステナブルな大会の実現を目指し、環境に配慮した様々な取り組みが予定されています。例えば、競技施設の95%を既存または仮設建物でまかなうことで、新規建設による環境負荷を最小限に抑えるそうです。また、大会期間中の使用電力を100%再生可能エネルギーでまかなうことで、温室効果ガス排出量を大幅に削減するとのことです。さらに、廃棄物を最小限に抑えるためにリサイクルや再利用を徹底し、廃棄物ゼロを目指しています。交通手段においても、大会期間中に使用される車両をすべて電気自動車やプラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車とすることで、交通からの排出ガスの削減に取り組んでいくそうです。

 オリンピックという世界中が注目するイベントで、こうしたエコのメッセージが発信されることはとても素晴らしいことだと思います。この大会が、世界中の人々にとって環境を大切にする意識を持つきっかけとなることを私も願っています。今回のオリンピックでは、選手たちの活躍に注目するだけでなく、開催地であるパリの「サステナブル」な取り組みにも目を向けていきたいです。


                                                                                   税理士法人日野総研  K・I

7月 子供の頃の夢

 子供の頃の夢は何でしたか?

 私は中学生になるまでずっと獣医になりたいと思っていましたが、動物実験は出来ないと諦めてしまいました。その後は特に目指したり憧れたりする職業等はなく何となく進学し、大学で簿記を習い、簿記検定取得を機に始めた経理アルバイト先企業の顧問税理士の先生に出会い税理士と言う職業を知りました。税理士は頼りになる身近なパートナーなのだな、恰好良いなと税理士を目指すことにしました。

 結婚を機に一旦諦めましたが、2人目の出産後自分の残り50年くらいの人生どう過ごていきたいか考える内にやっぱり税理士になりたいと再度挑戦を始めました。税理士になって6年目になりますが、日々勉強、やりがいのある仕事で一生を捧げるに値すると思っております。

 今年5年生になった長男は物心つく頃には警察官になりたいと言っていたのですが、この間「僕は小さいからジョッキーになる」と言い出し驚きました。この先も色々な出会いと経験を通して変わるのか変わらないかは分かりませんが、人生が実りある充実したものになるよう見守りたいなと思います。


税理士法人日野総研  Y・N

6月 腸内洗浄(コロンハイドロセラピー)

 先日、妻が腸内洗浄に行って来ました。腸内洗浄の種類は大きく分けて2種類あるようですが、妻が受けている腸内洗浄は清潔な温水を腸の奥まで送り、マッサージをほどこしながら、腸の内側にこびりついている汚れ(宿便など)を除去するという方法で、コロンハイドロセラピーと呼ばれるものです。

 施術の内容を聞くとやはり大変そうでした。1〜2リットルの温水を腸の奥まで送り込んだ後にお腹をマッサージされるそうですが、マッサージされているうちに冷や汗を伴う腹痛が起こり、その後、徐々に排泄と洗浄が繰り返されるそうです。腸内洗浄が行われると腸内の悪玉菌が流されることになるのですが、同時に善玉菌も一緒に流されてしまうため、腸内洗浄の後には、ビフィズス菌などの善玉菌サプリメントを補充して、再びきれいな腸内環境にすると更に効果的です。サプリメントを一つもらって飲んでみましたが、顆粒状のもので、腸に直接届くようにするため噛まずに水で飲みます。小さな粒粒でしたので少し飲みずらかった印象でした。

 腸内環境の改善は、便秘の解消はもとより、健康や美肌、美容、ストレス解消にも効果があるということなので、あらためて大事なことだと思いました。


税理士法人日野総研  S・M

5月 キャンプブーム

 「キャンプブーム終了」、最近この言葉をよく目にする気がします。確かにアウトドア商品の売上は去年あたりから減少しており、これを理由にブームの終了を唱える声が多いようです。元はといえば3年ほど前、徐々にブームの兆しがあったところに、新型コロナの影響で旅行に行けなくなった多くの人がキャンプを始めたことがブームに拍車をかけたものなので、旅行が解禁になってしまえばキャンプから離れる人もいるでしょうし、キャンプ道具は一式揃えると,それ以上はこだわりを持たなければ購入量は減少していくので、新たにキャンプを始める人が減少している現在、売上が減少するのはある意味当然だと思います。

 ただ、この売上量の減少がまるで一つの時代の終わりのように報道されることに抵抗を感じるのです。この3月末に代々木公園で行われた毎年恒例のアウトドアイベントにも沢山の人が集まったようですし、いまだにその熱は冷めておらず、どちらかといえば、あまりにも過熱したブームが正常化してきただけであって、今後は文化して定着して再び緩やかに拡大していくのではと思っています。

 爆発的ブームの揺り戻しでしょうか、現在、一時的とは思いますが、通販サイトに多くのアウトドア商品の値引販売が見られることもブーム終了を思わせる現象です。私にとっては、逆に、過去に一度は購入を諦めた商品が手の届く値段で売られている今の状況に「いまがチャンス!」と思いつつも、この新たに出現した沼にはまらないよう気を付けている今日この頃です。


税理士法人日野総研  T・S

4月 気持ちを新たに

 梅、桃、桜の花が順に咲き、雨上りの翌朝には樹木の新芽が一斉に動き出し、野山が日に日に成長してゆく季節になりました。

 道行く新入学生、新社会人の姿に自ずと心洗われます。希望と不安の入り混じる気持ちの中に、さあ始まりだ、出発しようという意欲に駆り立てられるような気にもなります。

 『陰日向なく精進している人には、万一危機に陥ったりしても助けてくれる人が必ずでてくる』のだそうです。

 取り越し苦労、持ち越し苦労をしがちな私ですが、勇気をもって心配を払い落とし、実りある一年となりますように、気を引き締めて頑張って参りたいと思います。

税理士法人日野総研  M・T

3月 最高(?)の卒業式

 ブレて誰だか分からない写真があります。末っ子の高校の卒業式のものです。

 あの日、何事も起きるはずはないと思いつつ父母席に座りました。式が始まり、卒業証書授与となり、クラス代表が呼ばれて前へ進みます。ああ、うちの子と違って何と立派なことかと羨望の眼差しで見ていました。クラスで一番の成績を修めた人達だと思うと、それだけでまぶしく感じられました。

 すると、あろうことか4番目に我が子の名前が呼ばれたのです。まさか。えーっ、言ってくれたらカメラ持ってきたのにーっ。そうだっと思いついたのがガラケーの携帯。今のようにスマホで写真が当たり前の時代ではなかったので、ほとんど撮ったこともなく、うまく撮れたこともなかったのですが、大慌てで取り出すとシャッターを切りました。それがこのブレて誰だか分からない写真です。我が家では最初で最後の大事な(?)記念写真です。

 後で担任の先生に挨拶に行くと、にこやかに笑いながら第一声「成績で代表になったのではありませんよ。」と言われました。「投票です。」『はぁ。』成績が低空飛行していたのはわかっていました。体育祭には応援団をやり、文化祭にはやる人がいないからと劇の舞台に立ち、親は『そんなことをしている場合ではないのに。』とハラハラし通しでした。それでもクラス代表。喜ぼう、と自分に言い聞かせました。

 あれから十数年。大学へは皆から奇跡と言われる滑り込みを果たし(合格発表は卒業式の2日後でした)、就職では1年浪人をし、と色々ありましたが、今春やっと結婚の運びとなりました。 

 本人はこの世の春みたいな顔をしていますが、乗り越えなければいけない山が次々とやってくる人生の本番はこれからですよね。ガンバレ-というエールとともに笑顔で送り出そうと思います。


税理士法人日野総研  M・T

2月 初の恵方巻き

 2月の行事といえば節分ですね。皆さんは豆まきをしたり、恵方巻きを食べたりされますか。

 私は恵方巻きを食べたことがありません。毎年食べたいなと思いつつも食べられていないので、今年こそは絶対に食べようと思っています。

 恵方巻きは江戸時代から明治時代にかけて大阪で商人や芸子の方々が節分をお祝いしたり、商売繁盛を祈願して食べたりしたのが始まりという説があるそうで、豆まきよりも歴史は浅いそうです。また、全国的に広がっていったのは1998年以降だそうです。

 七福神にあやかり7つの具材を巻くことで福を巻き込むとされていて、かんぴょう、椎茸煮、伊達巻き、鰻、桜でんぶ、海老、きゅうりを巻いた物が基本的な形だそうです。それぞれに健康長寿、金運、出世などの意味がありますが、具材はこれでなければいけないという決まりがなく好きな物を巻いて良いそうです。

 毎年違う具材を試してみたり、自分の好きな物を選んで定番化したり、お店で売られている物の中から選んだり、手軽に様々な形で楽しめるのが魅力の一つかもしれません。私は酢飯や甘い味付けの物があまり得意ではないので、白米と海鮮と厚焼き卵で恵方巻きを作って家族と食べてみようと思います。

税理士法人日野総研  A・M

1月 謹賀新年

 新年あけましておめでとうございます。旧年中は社員一同大変お世話になりました。

 この場にふさわしい話題を探した時、やはり真っ先に大谷翔平選手が思い浮かびます。10年7億ドル、日本円にすると為替が1円変われば7億円変わるわけですが、1ドル=142.86円だったら1,000億円です。ケタが大き過ぎてよく分からない世界ですが、万博だったら一回出来るか出来ないか、会社の時価総額で言えばスポーツメーカーのミズノが買える値段、野球選手の給料で言えば、日本のプロ野球選手全員の給料を3年分払える額だそうです。たった1人の人間が稼ぐ額としてはまさに天文学的数字ではないでしょうか。

 言わずもがなですが、大谷選手の活躍は投打両方でとても高いレベルにあり、それを同時に両立していることが唯一無二であり、ユニコーンとか惑星外の規格と表現されています。そして何よりも人柄そのものの良さも彼の彼たる由縁になっています。あの実力であの謙虚さ。日本人のみならず、人類みんな大谷選手が大好きです。

 とある人材育成の研修の中で言われました。人は人格的器を超えて職務能力が備わることはないと。なるほど、大谷選手を見て納得しました。自分が仕事で望む能力を身に付けたかったら、まずは人間力の器の方を磨き、人格・品格・人間としての魅力を備えなければ、能力は身につかないというのです。

 人の器は持って生まれたものだと言われることもありますが、自分次第で大きくできる余地はあります。そうだ、と、自分も努力していこうと奮起し、改めて自己を見つめ直す良いきっかけになりました。

 さてどこから手をつけようか、とりあえず自分が心動かされる人を真似るところからやっていこうか、と考えております。今年4回目の年男、人生何事も遅すぎる事はないと信じております。

 皆様もこの一年が実り多き年でありますように。

 本年もお客様の発展を全力でサポートすべく社員一丸となって精進して参ります。

 宜しくお願い申し上げます。


                                                                                       税理士法人日野総研

                                                                                   代表社員・税理士 高井大輔

                                                                                            社員一同